東京都美術館で開催されている「全日中展」を見てきた。
小山汀雪さんの作品
得意の龍を描いて見事に大きな賞を射止めた。おめでとうございます。
今回作品展を観て複雑な感情を得た。
公募展が全く様変わりしていた。
公募展に応募する作品が激減したのだろうか、企画展がスペースの大半を占めていた。
企画展示自体は悪くないし、他でもその例はある。然し公募展とは名ばかりの状態では話は変わってくる。
最も残念なことは、水墨画の公募展ではなくなったようである。
ここ数年水墨画の公募展が激減している。
日本独自と言ってもいい(もちろん中国から渡来した)水墨画が正しくこの先も伝承されていくのかはなはだ疑問になってきた。
われわれ水墨画に携わっている者にとって、水墨画の魅力を十分に伝えているのか責任は重い。ディジタルに慣れ親しんでいる現代人にとって、練習を積まなければ上達を望めないアナログな作業は苦手なことは分かる。しかし、ディジタルでは味わえないアナログの良さを感じてほしい。
ブログ | 東京で学ぶ「水墨画教室」 (rannshou.com)
安達嵐松