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カルチャーセンターで教えないのは何故(3)

一期一会という言葉があるが、せっかく習いに来ていただいた人に本物の水墨画の良さを知って、その技術を習得してもらいたい。

ここで私はあえて技術と言っているがそれには訳がある。

水墨画では「塗るな」「筆で描け」とよく言う。ほとんどの絵画では「塗る」という行為が主流と言える。例えば、洋画を例にとると、輪郭を木炭などで描き、その輪郭の中を何層にも色を重ねて色の変化などをつけていく。それに対して、水墨画では基本的には色を重ねることはしない。筆の中に墨の濃淡をつけ、筆の使い方で一本の線を描く際に墨色の変化を出す。したがって上記の洋画の例では、輪郭を描くこと(すなわちスケッチ画)が特に重要である。もちろん水墨画においてもスケッチ画も大切であるが、最も重要なのは筆に墨の含ませ方と運筆の仕方であると考えている。

水墨画の道具、材料はいたってシンプルなものである。シンプルであるがゆえに、使いこなすのに、使いこなすための技術が必要になる。おそらく誰にでも経験のある自転車を例にとってみよう。誰でも初めから自転車に乗れたわけではない。自転車に乗るための技術を習得し、体に染みついている。体が覚えているのである。この技術が体に染みつけば、たとえブランクがあろうと体が思い出し乗れるようになる。水墨画の技術もこれと同じである。

水墨画の技術と言っても、いくつもあるものではない。私は、調墨と筆の使い方に尽きると思っている。したがって私は、調墨と筆の使い方を特に重点的にまずは教えている。個別個人を観なければ、できない仕事である。

水墨画独特の技術として、にじみ、かすれがあるがそう覚えるのむつかしくはない。

ここまで読んだ人は、水墨画の技術とはそんなものかと思ったに違いない。その通りである。決してむつかしいものではない。誰でも必ず習得できる。墨彩画を描くとき、筆に顔彩を含ませるのもまったく同じ要領でいい。

個人個別に指導しているので、私には生徒さんを水墨画を必ず描けるようにできる。

 

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