先日銀座に紫雲先生の個展に行ってきた。
「水墨画家 紫雲 画歴60周年記念展」
紫雲先生は現在は大阪にお住まいで以前から親しくさせていただいている水墨画家です。作品は非常に穏やかな雰囲気を醸し出している。先生自身の性格がよく表れているのではないかと思われる。
60周年おめでとうございます。
町内会の老齢化が進み、お互いが疎遠なるのを防ぎ元気で暮らせるようにと、
同じ地域に住む者同士の親睦を図ることを第一に考え、作品展を初めて6回目である。
今年は新型コロナウイルスもあり、開催すべきかどうか悩ましい限りではあった。然し細心の注意を払いながら開催にこぎ着けたことは幸いであったというべきであろう。例年に比べて作品数は減少したが、作品の質において味わい深いものが多い。
私も町内会のボランティアの一員として6年前の発足当時から関わっているが、今年は例年とは違った困難さがあった。然し種々の理由から出品を見送られる方もいたが、予想をいい方に裏切るほどの出展をしていただいた。同じく多くの方に見ていただけた。
この半切掛け軸2点は私の作品である。
元々7月に東京での展覧会に出展するためのものとして描いた作品である。
正直言って、町内会の展示会では場違いの感もあった。
右側の作品「大空へ」について、鳥の下のほうは何を描いているのかという質問が多々あった。私は逆質問「何を描いていると思われますか」と問いかけた。「鷲が飛んでいる下だから、森ではないですか。森だとすると道に迷いそうな雰囲気ですね。」またあるひとは「海でしょう。荒れ狂った大海原ではないですか。」など。
いずれも正解です。もっと言えば、質問してくださる人はよく見て考えてくださっているといえる。
今という時代をどう表すか。出口の見えない暗い森の中をさまよっている様であり、大波にもまれてにっちもさっちもいかない状態の様でもある。ほのかな明かりのほうへと表現したつもりである。
きれいな絵、美しい絵だけでは、美しいね、上手だねで終わってしまう。そこに何か、気になるもの、心に引っかかるものを描けるように続けたい。
「想」 F20号
大阪国際水墨画芸術展に出展した作品。
いろいろな思いを込めて「想」という題名を付けた。
今年は新型コロナウイルスの影響で軒並み公募展が中止され、東京都の自粛宣言もあり春から夏にかけてほとんど引きこもり状態であった。
せっかく開いた栗庵水墨画教室も開店休業状態に陥った。そして受講生は誰もいなくなった。
大阪国際水墨画芸術展への出展案内が来た時、正直なところ開催には半信半疑であった。しかし今年に限ればラストチャンスと考え出展を決めた。
例年と違う思いの作品創りに駆り立てられたといえる。
新型コロナウイルスがいつ収束するか、まだ2~3年は覚悟しなければならないであろう暗雲が立ち込める世の中で、おぼろな一筋の光らしきものを求めあがいている己を表している。
せせらぎが流れている。世の中がどのように変化しても、変わらず静かに流れ続けるせせらぎがあること。時により水かさは少なくとも決して絶えることのないせせらぎ。
不気味に広がる上半分の林なのか森なのか静かに全体を覆いつくそうとしている。その中僅かなほのかな光。
あえて触れない中央については各自想像。
栗庵水墨画教室 | 対面、オンライン、動画、三位一体の水墨画教室 (rannshou.com)
2020大阪国際水墨画芸術展
2020大阪国際水墨画芸術展が尼崎市総合文化センター美術ホールで開催されている。会期は11月4日~9日
今年は新型コロナウイルスの影響でほぼすべての公募展が中止に追い込まれた。その中で、全国規模で開かれた唯一といっていい公募展である。
ただ、授賞式もパーティーも中止であった。
大阪府知事賞作品と大賞作品
左から、陳允陸先生、矢形嵐酔先生、吉田渓彩先生、
吉田渓彩先生の作品「夜桜」の前で
崔森氏 「隠蔽的角落」
なかなか面白い表現で魅力的である。
呉澤群氏 「桃花浄尽菜花開」
私には思いつかない斬新な表現。魅力一杯の作品。
陳允陸先生 「水辺の晨」
謝春林先生 「千姿万態九塞溝」
深まりゆく秋
このところ少し研究を続けていた描き方でF6用紙にまとめた。
昨日2度目の住民投票が行われた。
大阪市を廃止して四つの特別区に再編する大阪都構想の是非を問う住民投票が1日行われ、反対が多数となった。僅差であった。
ここでその良し悪しを論ずるつもりはない。
マスコミの在り方に疑問を呈したい。
大阪都構想は単なる大阪というローカルの問題としていいのだろうか。
西で最大の都市であるだけでなく、商都として栄えた大阪を考えたとき、単なるローカル問題として切り捨てていいのか。
遥か遠くのアメリカ大統領選について、連日朝から晩まで取り上げられていることをみると、いかにマスコミには関心のない出来事化がわかる。
私には単なるローカルではなく、日本全体のこととして考えるべきことと思えるのだが。大統領選も大事には違いないが、足元のことも忘れてはならない。