夜風、朝霧
「夜風」「朝霧」
(半切サイズ掛け軸2本 2016年制作)
第6回国際中國書画展 分会会長賞受賞 於:中國鞍山市
掛け軸2福出品ということもあり、中国本土での展示会ということもあり、共通する画題から両国の違いをうまく描けないかと模索した結果の作品である。
鵜飼いは両国ともに歴史があり現在は本来の漁をするという役目から観光へと変貌しているが、中国では一部生計に鵜飼い漁を行っている。
作品は「夜風」が日本を「朝霧」が中國を表している。鵜飼いに使う「鵜」であるが、日本では成鳥したウミウを捕まえ訓練し漁をさせるが、中国では川鵜を完全に飼育化していて首にひもを巻き付けることもなく漁をさせている。日本では様式化しているので鵜は鮎を取ることが当たり前であるが、中国では一般漁法としても残っているので鯉科を中心として鵜が捕れる魚なんでも捕る。灯を採るのに篝火を使うのに対してカンテラ、船を使うのに対して筏など違いはたくさんある。文化の違いが面白い。
作品として、夜の情景と夜明けの風景、せっせと働いている鵜と休憩中の鵜など、対照的に描くことを心掛けた。
人民元20元札に描かれた鵜飼い
安達喜一 喜寿記念 水墨画・墨彩画展
令和元年5月7日(火)~5月12日(日) 9:00~18:00
(初日は13:00から、 最終日は15:00まで)
四街道市民ギャラリー
合わせて四街道市民ギャラリー近くの 「icoba四街道一丁目」にて小品展開催。