mat=35B77N+DW44XE+46FK+656YP" alt="">

奥村土牛展

生誕130年記念として奥村土牛展が山種美術館で開催されている。山種美術館では135点もの土牛作品を所蔵しており、そのうち60点ほど展示されている。さすがに見ていて飽きないし、圧倒される作品ばかりである。醍醐の桜の扱い、あるいは本の表紙に使われていることから、この醍醐の桜が彼の最高傑作とされているのであろう。しかし私には渦巻くさまがダイナミックな鳴門の画が好きである。土牛が扱っている題材は多方面にわたっておりなんにでも興味を持って写生をしたことがうかがえる。

特に風景画において日本の気候風土をよく画に表しているといえる。水墨画特に写意画とは真反対な手法、綿密に計算された画面、寸分の狂いも許さない画面、薄い色を丹念に何度も何度も塗り重ねて仕上げていく手法は私にはとてもまねのできるものではない。驚くべきは100歳になってもその根気が続いたことである。

f:id:yoidoreojisann:20190218193641j:plain