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江南を描く

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 中国江南地方を横長の風景画として描いた。

よく言われることに水墨画は滲み、かすれが大事である。然し線質を語ることが少ない。水墨画以外の絵画では滲みもかすれもましてや線質が問題になることはない。水墨画において滲みかすれと同じくらい重要なものが線質であると思っている。

ここでいう線質とは、描かれる魅力的な線を言う。魅力的な線とはいったいどんなモノを言うのか一概に述べることはむつかしい。

最近公募展などの水墨画に首をかしげることが多い。水墨画とはこうあるべきいう概念によらわれるのはよくないとしてもである。例えば筆で描くことは筆の特性を生かすことと思うが、いかにもペンで描いたように実に丹念に描いたようなものが上位賞に輝いていたりする。ペンではなく筆で描いた努力を称賛しているのだろうか。

魅力的な線を描くヒントとしては、濃淡、太細、実線とかすれ、などを巧みに一本の線の中に取り入れ、線同士がハーモニーを奏でているようにすることだと考える。線に命がある。線に命を吹き込むことが大事である。

 

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